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ゲストハウス型

ゲストハウス型—スペースに無駄がなく、収益率を上げられる

ゲストハウスについて、数年前まで日本では馴染みがなかったのですが、近年はかなり増えてきました。イメージ的には、カプセルホテルに近いです。

多いのは「ドミトリー」という形態で、二段ベッドがあり、そのベッド一つ分のスペースずつを宿泊者に貸すという形です。

 

ゲストは部屋をまるまる借りるのではなく、自分が寝る場所のみを借りるため、リーズナブルに滞在することができ、予算があまりない旅行者や、若者、バックパッカーなどに人気です。

 

1泊あたり1ベッド2000~3000円くらいで泊まることができます。

風呂やトイレや洗面所は共用部に存在し、皆で使用します。

自分のスペースはベッドの上だけ。無駄なスペースをなくした機能性重視の構造です。

 

最近では、大手企業が運営するおしゃれなゲストハウスも出てきており、豪華な内装や斬新なデザインで利用者を魅了しています。

普段はビジネスホテルを利用している方も、試しに泊まってみて満足されることが多く、リピートされるようです。

 

この手法での開業は、ビルのフロアや広い物件に向いています

せっかくの広い物件を1組のゲストだけにまるまる貸切で販売することになれば、相応の宿泊料を取らないと採算が合わないため宿泊料をかなり高額にする必要がありますが、その額で予約してくれる旅行客を毎日呼び込むのは至難の技です。

 

しかし、1スペースごとに小さく区切って貸し出せば、1人あたりは3000円でも、2段ベッド15台で30人収容なら、満室想定時は1泊あたり9万円の売上げが見込めます。

これが1ヶ月31日で、月の売上げが280万円弱になります。

ただ、稼働率は当然100%ではないので、稼働率を掛けた額になります。

 

空間を分割することによって利回りを最大限上げていく戦略です。

 

デメリットは、ゲストハウスの場合、ゲストがどうしてもコスパ重視の層になってしまうので、「安さ」を売りにしなければならないことが多く、単価割れしやすいことです。

 

その施設を気に入って予約しているのではなく、「エリアの中で一番安いところで選んだ」というようなゲストが多くなってきます。

お金があれば、本当はドミトリーではなく個室に泊まりたい人もいるでしょう。

 

そして、良いレビューをもらうのも難易度が高くなりがちです。人は「値段が高くても気分的に満足した方に良い評価をする」という傾向があります。

 

例としてリッツ・カールトンに泊まった場合、宿泊前に6万円払っていたとしても、豪華な内装に充実したサービスやアメニティ、洗練されたスタッフのもてなしで特別な時間を過ごしたとすれば、宿泊後には高評価のレビューをつけるでしょう。

 

逆の例として1泊2000円のドミトリーに泊まった場合、寝る部分は狭く、周りのゲストの声は聞こえて、内装は最低限。宿泊するだけなのでサービスはありません。2000円で実現できるクオリティには限界があります。2000円と6万円は30倍も違うわけです。

 

宿泊後、どちらに良いレビューをつけるかと言えば…、結果は明らかですね。

 

「安い割には満足!」と感じてくれるゲストもいますが、何か不満足な点があればシビアに評価する人がほとんどでしょう。

 

このように、良いレビューをもらうのが難しくなりがちなのは、「レビュー」というシステムが「人の感情」に頼って成り立っているものであり、コンピュータでコスパを換算して出してくれるものではないためです。

本質的に、様々な観点から算出するものではなく、その時のお客さんの気分次第で投稿する性質のものであるということです。

私は合理主義な性格なので、正直なところ、個人的にはレビューシステム自体があまり好きではありません。